古いマザーボードがSATAのHDDを認識しない場合の対処法
先日、Linux箱のHDDを置き換えるために、Western Digital の WD10EADS を買ってきました。HDDの良し悪しなんてのは私にはわかりませんが、安かったのと、同じモデルを所有している友人曰く、待機時の消費電力が圧倒的に低いのだそうで。
で、買ってきて家のLinux箱につないでみると、これが認識しないわけですよ。同時に買ったUSB-SATAの変換器を通しては読めるので、ディスクの不良というわけではなく、「こんな時代になってもまだ相性問題が!?」などと思ってしまったわけですが、職場の同僚に話をしてみると「それはたぶん、こーゆーことだよ。」と対処法を教えてもらったので、メモしておきます。
なぜ認識されないか
SATAは最初の規格では 1.5 G bit/sec の速度で通信していた(First Generation)らしいのですが、その後、同じコネクタで倍の 3.0 G bit/sec で接続する規格(Second Generation)が策定されたのだそうです。
最近のマザーボードの場合、当然、両方の規格に対応しているため、どちらの規格のHDDであっても通信できます。また、最近のHDDも両方の速度に対応しているため、HDDとマザーボードが適切な速度で接続し、大抵の場合は問題なく通信できます。
ところが、3.0G bitの規格が制定される前につくられた古いマザーボードでは、ネゴシエーションに失敗し、マザーボードは1.5G bit、HDDは3.0G bitで通信しようとして、その結果、まったく通信できない事態になることがあります。
対処法
HDDに「通信レートを 1.5 G bps に制限する」ためのピンがついていますので、そのピンをジャンパーで渡してやると、きちんと認識されます。
今回買ってきたHDDの場合、ラベルを読むと、
Jumpered pin 5 and 6 enables 1.5 GB PHY
と書いてあり、5番ピンと6番ピンは、下の図で右から3列目なので、このようにジャンパを差し込みます。
なお、ジャンパーはマザーボードや古いIDEのディスクに付属していたものなど、適当なところから調達してきてください。手元になくて購入する必要がある場合は電子工作系の部品を扱っている店(秋葉原なら千石とか)に行くとよいでしょう。多分1個10円程度で売っています。